パワーコマンダー
 
Power Commanderって何?

Power Commanderは、Dynojet社が全世界に販売しているインジェクションコントローラーです。
既に100機種以上のラインナップが完成し、全世界のインジェクション車両ユーザーに幅広く支持されています。Power Commanderは、 ノーマルECUのデータを書き換えることなく燃料噴射時間(量)を調整することが可能です。また多くのオプションが有り、点火時期の変更(イグニッションモジュール)、クイックシフター等の多くの拡張機能を持っています。
2輪車用のインジェクションコントローラーでは、海外、国内メーカーもレースで採用するなど多くの実績を持っており、Power Commaderは既にWorld Standardです。
 
Power Upはするの?

パワーアップは、可能です。
セッティングを行うに当たって空燃比(A/F)を基準にします。この数値が基準値から外れていれば修正をして理想的なパワー、トルク特性を作り出します。
しかし測定器により計測されたデータ上で変化する範囲であればグラフで変化を確認出来ますが、目に見えない乗り味と呼ばれる部分(エンジンブレーキ、パーシャル、ツキ等)は空燃比を変化させることで調整します。
実際にパワー、トルクのグラフが変化していなくても乗り味が変化する事が多くあります。それを細かく調整できるのがPower Commanderです。
 
どうやってセッティングするの?

Power Commander本体のボタン、または付属のソフトを使用してセッティングします。
パソコンをお持ちでない方、出先でセッティングを変更する場合には、本体のボタンを使用してセッティングを変更することが可能です。本体のボタンでは大まかな変更しかできません。
そこでPower Commanderには付属でソフト同梱されています。パソコンをお持ちであれば、このソフトを使用し細かなセッティングをすることが可能です。機能は多くあるのですが、より簡単にセッティングを楽しんでいただく為にPower Commanderのソフトは使いやすく、見やすく、分かりやすくしております。
まずはご自身でセッティングという作業を楽しんでいただき、しっかりとしたセッティングを行う時は、各地区のDynojet Meister店にご相談下さい。
 
その他の機能について
USB通信
パソコンとの通信は、付属のUSBケーブルにて行います。
拡張機能
イグニッションモジュール、クイックシフター、マルチファンクションハブ、プレッシャーセンサーディスプレイ、LCDディスプレイユニット等の拡張機能を持っています。
Mapの保存機能
Mapは、本体に記憶され本体をオートバイから外してもメモリーから消去されることがありません。パソコンと通信させればいつでもMapを書き換えることが可能です。
比較機能
本体に記憶されているMapとパソコンの画面に表示されているMapを簡単に比較することが可能です。
シリンダートリム機能
各気筒別に製作したMapをベースに燃料を増減させることが可能です。
加速ポンプ機能
加速時の状況をスロットルスピードから感知し(任意設定)加速時の燃料を増減させる事が可能です。
9Vパワーアダプター
付属の9Vパワーアダプターを使用すればPower Commander本体をオートバイから取り外してもパソコンと通信させる事が可能で、デスクトップでもMapのやり取りを行えます。
 
Power Commander for BMW

現在発売されているPower Commanderは、クルージングエリアも1つのMapでセッティングを行ってきました。しかしBMWにはO2センサーが標準で装着されている為、セッティングを行ってもすぐに元の数値に戻されてしまいます。
そこでPower Commanderでは、ノーマルのO2センサーを取り外し、付属の“Bosch 5 wire LSU4”センサーを取り付ける事で“クローズループ”エリア(クルージングエリア)を個別にセッティング出来るようにしました。Dynojet社では、自社製のシャーシダイナモでテストを繰り返し、クローズループエリアをPower Commanderのソフト画面上に灰色で表示させクローズループエリアのセッティングを行えるようにしました。(クローズループエリア以外は通常通りセッティングを行います。)こうする事によりO2センサーが装着されているBMWでもセッティングが可能になりました。